蟻だ…

 蟻だ。蟻だー!!
 仕事場には着替えや休憩に用いる自室がある。そこが巨大蟻たちによって占拠されていた。体長は2センチ程もあろうか。ホブ蟻、蟻ベス、といったところだ。あと蟻ラージャとか。
 ドリンクの空き瓶が目当てと思われたが、それに群がっている訳でも無い。とりあえず空き瓶は撤去し、ゴミ箱も綺麗にした。蟻は全て屋外へ放逐。しかし少し目を離すと再発生。
 隣の事務室にも度々出現。見つける度に「蟻だー!」と叫んでいたら疲れた。蝿叩きにしがみ付かせて外に逃がす作業も楽ではない。奴らは私が仕事場を後にするまで現れ続けた。
 蟻を一匹も殺さず(内、瀕死1匹)に外に逃がした私だが、そろそろ自分の立場を明確にしなければならない。スーパーアリの巣コロリを購入。蟻が屋内に入らない為ならば、巣ごと全滅させる事も厭わないという考えの道具なのだ。これは流石に過剰である。過剰なのは、嫌いではない。