怒りとその解消

 夕飯は鰻。誰が点けたのか、食堂のTVは旅番組を映している。見るとも無く見、食べながら聴き。内容に次第にイライラ。下らない事で泣いているんじゃあない。糞が。
 鰻をかき込み、自室へ。そこへ祖母の呼び出しが。「郵便だよ!」郵便?何か物が届くような覚えはない。私は立ち上がり、部屋を出ようとした。
 私のPCはワイヤレスでモデムと繋がり、ネット環境を整えている。モデムとPCを繋ぐのは、USBポートに差し込まれた板状のもの(シャーペンの芯の入れ物に近い形状)。そこにキックが一発。
 真中からパーツが分離しかかり、中のメカが見えている。修復を試みたいが、玄関では郵便物が待っている。TV番組、郵便物、中のメカ。様々なものが私を責め立て、それらに動かされた拳がドアに一撃。
 郵便物は瀬戸物との事。開けてみると、先日結婚した友人からの、結婚式参列へのお礼の品だった。結婚式の日に取った写真が添えられている。集合写真の私の顔は、顔半分が切れていた。
 分離しかかっているシャーペンの芯入れみたいなものをパワーでパキッと填めたら、動いた。made in chinaだと思ったが、なかなか丈夫である。
 返事の手紙をしたためた。