薬屋の猫

 夜の散歩。以前書いた”辿り着けない銭湯”こと「記念湯」の周辺を歩いてみた。なかなか雰囲気が良い。そこから少し離れた空き地に白い大きな猫がいた。貪欲界で15個の宝箱を開けた後のチェフェイに似ていた。
 例の棚の上で動かない薬屋の猫。先週あたりも動かないでいた。しかし音を出すと耳をピクピクさせるので死んでいるわけではなかった。今日も同じ場所同じ姿勢で動かなくなっていた。生きていた。最近この薬屋が開いているのを見ないが、店主は生きているのだろうか。そういえば五反田近くの薬屋も猫を飼っていたが、あそこは取り壊されていた。なかなかキツイ臭いが漂ってきて、前を通る度に息を止めていたものだが。
 今日は涼しくて気持ちいいので寝るのが楽しみで仕方がない。