怒りの夕飯

 夕飯は餃子。しかし私用に鰻も用意してあった。温めないわけにもいくまい。さらに、豚肉まで解凍してあった。焼かないわけにもいくまい。私が豚肉を焼くと、祖父が一切れ食べてもいいかと訊いてくる。一切れ?
 餃子だけで十分なのに。鰻だけで十分なのに。豚肉だけで十分なのに。弁当を忘れて空腹だった私は、怒りのままにそれらを貪り食った。冷蔵庫にはビールが無かったので、冷凍庫で冷やしてあったグラスに発泡酒を注いで飲んだ。
 食後はわんこそば状態で、次々と剥かれ切り分けられる梨を食べた。ご馳走様でした!