後半失速

 土曜日
朝であった。大まかな予定を幾つか持って、いつもの駅。どうも家を出るタイミングが良くなかったようだ。電車を30分ほど待つ事に。
それならばと、前から気になっていた駅近くの廃屋を撮影しに行く事にした。
その途中、これまた少し気になっていた建物の前を通過。少しツンとした香り。なんと醤油の工場だった。
その気になる建物自体は事務所のようで、昭和を通り越して大正、明治な風情を醸し出す事務所の中では、蛍光灯の灯かりの下で仕事をしている事務員さんたちがいる。工場も全て瓦葺きだが、建物側のコンテナや、敷地を歩く作業着の従業員さんは現代的である。レンガ造りの煙突の先端はアルミかステンレスか分からないが、金属で補強してあり、現役の雰囲気充分である。
醤油工場の隣は鋲工場。プシューンガチャーンという音が聞こえた。
廃屋。「ムヒ」の看板が楽しい。散策を終え、駅の反対側にあるコンビニへ。
ホームでカニクリームコロッケを食べながらの電車待ち。出発する電車の運転手さんに大きな声をあげながら手を振る少年と、手を振って少年に応える笑顔の運転手さん。その運転手さんについての色々を想像したら、少し泣きそうになった、という事を明日日記に書こう、と思いながらビールをゴクリ。お次はおにぎりの包みをオープン。
たっぷり睡眠時間は取っている筈だが、電車内でもグッスリ。それはいいのだが、どうにも首が痛くなる。
昼、戸越銀座で散髪。人生最大にまで伸びていた髪と髭をサッパリ気味に。頭が洗い易くなってよろしい。
それからラーメン屋No.100でご飯。餃子&野菜炒めでビールを飲んだ後にラーメン。
15時半頃には荒川遊園にいた。おとうさん(あの子)とおかあさん(おかあさん)とおねえさん(人の妻)の3人と駄菓子&もんじゃ屋で合流。もんじゃとビールを少し。
目当ての荒川遊園、遊べる時間は1時間も無いくらいだったが、コースター、回転木馬、コーヒーカップ、観覧車と、目ぼしいところは楽しめた。芋虫型コースターの表情が実にいい。
幼児服の店で色々と物色している時に、おとうさんの便意が最高潮に。抱きかかえてトイレを探し、付近のスポーツセンターの中にまで行くと、おとうさんが握っていたティッシュの袋が空っぽになっていた。「ティッシュさーん!」と声をかけて探していると、スポーツセンターの入り口に倒れているティッシュさんたちを発見。一応袋に詰めなおした。結局、洋式便所でないと嫌だという事で、モスバーガーでトイレを借りた。
縁日で出店が出ていたので、チョコベビーカステラと焼きソバを購入。美味しい。
3人はこれから三度の飯よりカレーが好きな(というより三度の飯がカレーな)おねえさん宅でカレーを食べるという。カレー好きとしては惹かれるイベントであるが、私は一人離脱し、高円寺へ。
高円寺GEAR&20000V共同の『6 feet down in 高円寺』。GEARと20000V両方で行き来自由な企画。私はもっぱら20000Vにいたが。
HUMPTY DUMPTYを初めて見た。かなりのかっこよさだが、マイクスタンドが怖すぎる。放り投げる雰囲気を察した前列の人々がサーッと両端に引いていく様子が何とも言えない。
HUMPTY DUMPTY終了後、付近で解剖室がライブをやっている無力無善寺に行ってみようという話の流れになり、数人で見物しにお出かけ。ライブハウス入り口で撮影会。
付近の古書店で見つけたカニバリズムの本。洋書だったので詳しい内容は分からなかったが、デスメタルで馴染みの単語が沢山。表紙はゴヤの『我が子を食らうサトゥルヌス』。
20000Vへの帰り、パス代わりに右手首に付けさせられたインシュロックをうっかりきつく締めてしまい、取り外し不能に。明らかに手の血の気が失せてきて、だんだん冷たくなってきたので、付近の露天商のおじさんにニッパーで切ってもらった。命の恩人。ありがとう。
20000Vの階段付近で酒を飲んでいたら急激な空腹に襲われ、外に飛び出した。目に付いたのは豚骨醤油ラーメンの店。頼んだのはつけ麺だったが、味はなかなか。量は少なめか。
TERROR SQUADのライブは相変わらず、楽しい分だけ疲れる。新曲も疲れる曲。
終了後もダラダラして、適当なところで駅まで行ったら終電ギリギリだった。まあ、翌日は仕事でないので、間に合わずともどうにでもなったが。駅のゴミ箱にティッシュさんをポイ。
 日曜日
2時前に群馬着。帰宅前に駅近くのファミレスに寄って夜食。ハンバーグ&チキン&ビーフと、ニンニクとトマトのスパゲティを注文したところで、あまり腹が減っていない事が発覚。しかし目の前に並べられると食べられるものである。きっと酒で満腹中枢とかが馬鹿になっているのだろう。
3時前に帰宅。直ぐに寝た。
起きたのは10時過ぎ。今日は法事である。親戚がうちに集まって20人ほど。今日やってきた和尚さんはいつも来てくれている方の息子さんで、父親に比べてテクニックではやや劣るが、パワーとスピードに優れていた。墓参りなどを済ませて早速宴会となったわけであるが、主に人員の運搬係であった私は禁酒。
夜は親戚のおばさんが作った苺のショートケーキをキャラメル風味の紅茶と一緒に。大変よい。