よくわからない感じ

 ひと月以上前の私に任された「先週末の出来事」から書こうと思うが、あれは確か土曜日だった。二子玉川の河川敷でなにやら催すというので出向いたのだ。
 知り合い数人、他十数人。適当に酒を飲んで喋っていたのだが、そのうち少し離れた場所でやっている乱痴気騒ぎに惹かれてそちらに混じってみた。DJが爆音でかけるアニソンで踊り狂うという迷惑な集まりであった。『地獄先生ぬ〜べ〜』など、実に懐かしい。
 それから先程の会に戻って居酒屋に移行したかと思いきや、すぐさま退席し、3人ほどで都内の民家へ。スパゲティを茹でてもらって、食べて、寝た。
 明けて日曜。カレーを作ってもらって、食べた。旨い。昼頃に家を出て、一人新宿へ。タワレコで買い物をしてから今度は熊谷。
 『LITTLE BASTARDSレコ発〜HARD CORE DIE CIRCUS〜』。始まるまでまだ時間があるというので、ビール飲んだりラーメン食べたりフライ食べたりモツ煮食べたり。ライブ開始後も、モツ煮の味が忘れられなくなってまた食べたりフライも食べたり。
 打ち上げがファミレスだというのだが、ファミレスというのもしっくりこないので、4人ほどで道端で酒を飲み始めた。都合3時間ほどいたかと思うが、通行人が誰もいなかったというのが凄い。夜中の2時過ぎに一旦解散して、それから2人でコンビニ前に移行。イタチの話などを朝4時まで。
 ここでポケットから見知らぬ携帯電話を発見。私の同行者が、さっきまでいた人のものだというので、渡してから帰る事に。まだ市内にいるはずだったので、さっきまでいた人の同行者に連絡を取ろうと思ったが、連絡先が分からない。失礼して携帯の電話帳だけ見させてもらい電話するも通じず。そのうち私の携帯の電池も切れた。とりあえずさっきまでいた人の携帯電話でさっきまでいた人の同行者に着信だけ入れておいて、先程行くのを拒んだファミレスで寝た。やがてさっきまでいた人の同行者に連絡がついたので携帯電話を渡して電車に乗った。
 
 その数日後が前回の日記という訳である。では、その日記の数日後、10月10日について書こう。
 
 前の晩、私は考えていた。翌日のライブを見に行くべきかどうか。仕事はある。そこでこう決めた。早起きが出来たら手早く仕事を終わらせ、ライブに行く。遅く起きたら、行かない。
 そして当日、大遅刻をした私は仕事場へ向かいながら思っていた。
「ライブ行かないとかってなんだ?」
 勿論行けるのに行かなかったライブなど山ほどあるのだが、何故かその日は気持ちが良く分からない具合に高まって、結局仕事を終えてから急いで東京に向かったのであった。
 初台WALL『OBSCENE RITUAL』。TERROR SQUADを見に行ったわけだが、なんとか6割くらいは見る事ができた。
 が、見終わってから急激に腹が下り、トイレに駆け込むハメに。視界が網がかった様になり、どうにも危険だ。しばらくすると落ち着いたが、発作の様に腹痛を繰り返したので、もう帰ろうと思い、WALLをいそいそと退出。
 店を出るとメールの着信が。
「東京いる?」
 五反田で朝までカラオケ。週刊少年ジャンプ縛り22曲!!
 
 翌週は何をしていたのだか、まるで覚えていない。たぶん素直に仕事をしていたのだろう。違っていたら、一緒にいた誰かに謝りたい。違っているうえに一人だったら、何かに浮かれていた自分に謝りたい。
 
 ともかく話はその翌週。高円寺にライブを見に行った。『甘い誘惑#6』。えんだぶあが良かったが、初見の筈なのに妙な既視感があった。見ているのか?この日はそのまま帰るつもりだったのだが、面白そうな話を聞いて、翌日まで留まる事に。
 10月25日、京華中学高等学校の学園祭『京華祭』でschreckwürmerを見た。ボーカルとギターを加えた特別編成で、客もピッチピチの男子高校生たち。どうやらライブだけ見る分には、とても善人の様には見えないらしい。それもそうだが。
 
 翌週は、なんだったか、たぶん仕事だろう。
 
 さらにその翌週。11月7日の夜は東京にいた。故あって酒席に混じるも、運転の為にウーロン茶。酒無しでライブを見る事はあるが、酒無しの居酒屋は初めてだ。話は聞いてて面白かったが、やたらとムズムズした。
 翌日は車で浜松へ。地方の、割としょうもないパーキングエリアが好き。一応特産品とか置いてあるのだが、どうにもその周辺地域と隔絶された感がある。
 浜松MESCALIN DRIVEで『PARADISE MIXER vol.167』。ZONEとか久しぶりに見た。2004年1月31日以来だ、恐らく。楽屋にはなんとデスピオン様が飾ってあったので、こっそり歩いて頂いた。スプレー塗りの独自のカラーリングは頭おかしくて良い感じ。
 深夜に浜松を出発。夜のパーキングの自販機コーナーも素晴らしい。
 
 浜松より数日後、11月11日、水曜日。仕事を終えてから東京へ。酒やらパンやら飲み食いしながら移動していたのだが、どうも腹の調子が悪い。胃薬を放り込んで新宿ANTIKNOCK。カバー企画の『コピリンピックvol.7』。ドイツのかぼちゃを見たり聴いたり。マイケル・キスクのボーカルは『守護神伝』しか知らないが、楽しかった。
 打ち上げは、花園神社で酉の市をやっているというので、そこで適当に。しかし雨は降っているし、知り合いも少ないしという事で、どうしたものかという時に、付近に知人が働いている呑み屋があったはずと思い出し、そこへ行ってみる事に。
 その知人は丁度休みであったのだが、平日だけあって他に客もいない事もあり、せっかくなので一杯作ってもらう事にした。そのうちに常連の方も見えて、結局朝まで。で、どういう流れか、行くアテがないというその常連の方と一緒に店の人の家に泊めてもらう事になった。
 15時起床。店の人の友達がオムライスを作ってくれたので食べた。玉子の上に「とりつかせい」と書いてある。どうやらここの地名らしい。鳥?塚?せいってなんだ?と、自分の居場所が何処なのか全く想像できずに恐怖したが、どうやら西武新宿線の駅名らしい。「都立家政」。やがて店の人の中学時代の同級生とかもやってきて混沌とした感じに。そして夕方、先約もあったので再会を約束して部屋を出た。
 夜は池袋で送別会。飲んでいる内に調子が良くなって、気が付けば朝6時。置き土産に現代の糞掃衣と帽子を頂いた。既に金曜の朝。
 
 翌日の昼、仕事を終えて東京に到着。大塚で鉄道的な催しがあるとの事で、母子らと行く予定だったのだが、雨が降った事もあり、ナンジャタウンに変更。体調悪く、そこまで食欲が無かったのだが、わんたんの様なつるつる餃子は美味しく頂けた。
 夜から新大久保EARTHDOMで『WIZARD'S CONVENTION JAPANESE HEAVY ROCK SHOWCASE VOL.13』。何故か客ノリが異常で、疲労困憊。喉もガラガラで、どうやら風邪を引きそうな気配。なんとか終電で帰宅。
 翌日曜日、やはり風邪。なんとか仕事をこなし、夕方17時には就寝。
 翌月曜日、一晩寝たら随分楽になったが、まだ少しフラフラ。
 翌火曜日、8割回復するも、まだ芯にダルさが残っている感じ。
 今日、ようやくご飯が美味しくて幸せを感じられるようにはなった。
 
 今週末は会津です。