ペガサス幻想

 昨日、どういう話の流れからか、空き缶で聖衣(クロス)が作れるとかいう話になり、エビスの缶なら黄金聖衣が出来るとか、そんな事を話していた。
 一人で高円寺を彷徨っていた時も、その事について考えていた。聖衣を作って着る、というと普通のコスプレだ。あまり芸が無い気もする。着ぐるみ的なものとして、ロボットものも考えた。刈払機の背負うタイプのエンジンに憧れを抱いている私としては、エンジンを仕込んで仕掛けを作ろうとか夢を膨らませた。しかし、無理な改造が祟って爆発したエンジンに背中を焼かれてうつ伏せに倒れる自分の姿を想像したので止めた。
 聖衣を作ったとして、どこに置いておくのかと考えた。仕舞う入れ物が必要だ。入れ物。そういえば聖衣には箱が付きものではないか。
 部屋の隅に置かれた箱。それに気付いた客。
「あれ何?」
「聖衣」
そんな状況を想像した。自分の聖衣持ってるなんて凄い事だ。非戦闘時は背負って歩きたい。
 というわけで作り始めた。材料は空き缶とダンボール。とりあえず500ミリの空き缶の底と天井を切り取ってアルミ板を一枚作ってみた。その感想としては、「我が家で最大の切れ味を誇るカッターでも切るのが大変(全体的に工具類がショボイ)」「筒の形に戻ろうとして使い辛い」「ベコベコ音がしてうるさい」「急角度で折り曲げると簡単に割れる(板にした後の加工が楽という利点でもありそう)」という感じ。あまりにペラペラしてて頼りないので、ダンボールをベースにして、そこに鱗の様にアルミ板を貼り付ける事にした。今考えている案のまま完成させるとかなり酷いものが出来そうなので、案に修正を加えてもらわなければならない。自分の中の良心に。
 なんにしても、やはり工作は楽しい。ちなみに金色に塗装して黄金聖衣にするつもりなのだが、一応モデルにしている聖衣はある。
 一体何をやっているんだろうか。